時間は午後2時~5時位まで、多面打ちを行います。
ひとり1時間程度、ゆっくり対戦ができます。終了後にはアドバイスを頂けます。
レッスン料は2千円です。是非当囲碁サロン千葉中央にお出で下さい。
読売新聞 2015/03/03掲載 牛力力棋士の寄稿文
(1)呉先生 最後のメッセージ(寄稿連載)
◇にゅー・りーりー
新しい囲碁の道筋を示し、昭和の棋聖といわれた呉清源先生は昨年11月30日、100歳でその生涯を終えました。
私が最後にお会いしたのは亡くなる2週間前のことでした。読売紙上の連載「呉清源師の生涯一局」の取材のため神奈川県小田原市の住まいを訪ねたのです。この連載は先生が解説され、私が構成を務めさせていただきました。
その日、1週間後に北京で開催予定の祝賀会「百年清源」のため先生の姿を撮影しました。ひと言お願いすると、日中双方の言葉で「ありがとう」「謝々」と話されました。祝賀会での上映では、盛大な拍手がしばらくやむことがありませんでした。結果的にこれが先生の公に向けての最後の言葉となりました。
先生が「100歳まで生きる」と周りと約束し始めたのは70歳くらいの頃でしょうか。6年前、最後の海外旅行となった台湾でのことです。「100歳」という先生に、「とりあえず100歳」と軽口をたたきましたところ、「孔子様曰く『老而不死是為賊』」と諭されました。ただ長く生きるのではなく、最期まで意味のある人生としたい、との強い思いを持っておられたのです。
昨年12月5日は先生の告別式でした。深い悲しみの日でした。穏やかな表情の遺影を拝見していた時、ふと台湾で先生のおっしゃっていたことを思い出し、不思議な心持ちがしました。囲碁ばかりではなく、ご自分の生死まで読まれていたのではないか、と。
「ありがとう」「謝々」は、人生の幕を閉じる前に、お世話になった人々へ発した最後の感謝のメッセージだったのだと思います。
(中国囲棋協会五段